あけましておめでとうございます。
本年も苔共々、よろしくお願い致します!
本日は良く伸びていて縁起がいいお話をします。
テラリウムにしてから枯れることなく育ち、その成長ぶりがよくわかる苔テラリウムをご紹介します。
成長した苔テラリウム
苔テラリウムとはガラス容器の中にベースの土を入れ、苔やフィギュアなどで世界観を作り楽しむものです。
作る時は非常に楽しい苔テラリウムですが、実は作った後も育てるという意味で楽しめるものです。
数年前に製作した苔テラリウムです。
当初の写真は残っていませんが、おそらくベースサンドが容器の2~3センチあたりまで入り、その上にヒノキゴケやホソバオキナゴケ、ハイゴケを配置していました。
そこから苔たちが5センチくらい成長してまさにぎゅうぎゅうづめの状態です。
このテラリウムは、日当たりはそう良くない(隣接した家があるため)西向きの出窓に置いてありました。
日中は間接的に光が当たる程度で、直射日光は当たりません。
お世話は湿気を好む苔を入れているため、霧吹き後、蓋をしての保管です。
容器内に水滴がついていたら、蒸れすぎなので蓋を外してしばらく置いておくことに気をつけ、あとは基本的に放置でした。
その環境がとても良かったようです。
特にヒノキゴケとホソバオキナゴケがみずみずしく、良く育っているのが分かります。
ハイゴケは他の苔よりボリュームが少なく、色も少し悪いようです。
生育環境が大切
苔テラリウムの苔は人口栽培しているわけでは無く、山から採取しています。(採取には許可が必要です)
苔にも生まれ育った慣れ親しんだ環境があり、苔テラリウムにしたあとで環境が大きく違うと枯れてしまいます。
できるだけ山にいた頃と同じような環境を作ってあげると、長持ちするし、逆に成長してくれます。
試しに手持ちの図鑑で3種類の苔の生育環境を調べてみました。
ヒノキゴケとホソバオキナゴケは、日照は暗め、湿度は中間程度が好ましい。
ハイゴケは、日照は明るめ、湿度は中間が好ましい。
じっくり観察コケ図鑑/大石善隆 著より
この三種類とも、湿度条件は一緒なので、成長の明暗を分けたのは日照条件です。
ヒノキゴケとホソバオキナゴケにとって、出窓の光が当たらない環境は適しており、ハイゴケにとっては枯れるほどではないけれど、成長するには光が足りなかったようです。
苔が成長するには、少なくとも日照条件・湿度条件を適したものに保つことが大事なのです。
ワークショップに来てくれたお客様には、入っている苔の育て方について説明書をお渡ししていますが、そうでない方は図鑑を見てみてください。
図鑑で必要な光の量や湿度を調べて、少し気をつけるようにすれば、お手持ちの苔を長く楽しむことができますよ。
オススメハンドブックはこちら!↓
当店で参考にさせていただいている図鑑の中の一冊です。写真が多く苔の顕微写真もあり、苔の世界をより楽しめるものとなっています。
必要な日照、湿度がわかりやすく表記されていて、苔の生育環境がわかりやすいですよ。
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